新型コロナウイルスの話題がニュース、新聞紙面を独占しています。4月9日には島根県内でも初めての感染者が確認され、5月7日現在で24名の感染が報告されています。当院でも、透析患者様向けに感染拡大防止の為のお願いのチラシを配布したり、休憩室の利用を制限させていただいたりしています。
最近「コロナストレス」「コロナ疲れ」という言葉をネット上やテレビの報道で多く見かけるようになりました。このような社会が混乱した状況下で私たち誰もが不安、恐怖やストレスを感じるのも無理はありません。
そんな中、筆者が先日目にしたニュースでハッとさせられたものがありました。5月4日に放送されたNHKの「子ども科学電話相談室」という子供向けラジオ番組での相談者と相談員のやりとりを紹介した文章です。
新型コロナウイルスが不安で眠れないという子供からの相談に対して、相談員の恵泉女学園大学学長・大日向雅美さんは「私も怖いのね。だけど怖いと思う気持ち、無くそうとしなくてもいいんですよ。なぜなら怖いと思うから、人は危ないことをしないようになるの」と回答した。
さらに「ニュースを見てコロナが怖いと思うのは人として大事な力、感受性を持っているから。感受性は人に寄り添う気持ちのこと。自分は大事な力を持ってるんだって自信持ちましょ」と話した。続けて大日向さんは「そうはいっても不安だよね」と前置きして、「コロナに打ち勝つためにはみんながしっかり考えること。正しい情報を分かち合うことなの」と説明し、世界中のニュースを見るよう促した。またうがいや手洗いなど自分に出来ることを探すことが、不安に打ち勝つ力になるとも語っていた。
いかがですか?子供向けの番組との事ですが、この内容を見て筆者はうーんとうなってしまいました。特に「コロナに打ち勝つには皆がしっかり考え、正しい情報を分かち合うこと」の部分です。インターネット上の噂に惑わされたり、あわててトイレットペーパーや消毒用品を買いに走ったり、昨今の私たちの行動を振り返り、この状況下だからこそ、一人一人が互いを思いやる気持ちを持ち、冷静な行動を取らなければならないと再認識しました。
先日、厚生労働省から「新しい生活様式」が公表されました。コロナとの闘いはまだまだ長丁場になるでしょう。「コロナストレス」「コロナ疲れ」と上手に付き合っていきたいものです。